結論|2026年のEVは「税金ゼロ」ではない
2026年現在、EVを所有すると主に自動車税と自動車重量税が関係します。一方、車を取得するときにかかっていた環境性能割は、2026年3月31日で廃止されました。
| 税金 |
2026年のEV |
払うタイミング |
| 自動車税 |
かかる。登録時期により年25,000円または29,500円が基本 |
毎年 |
| 自動車重量税 |
新車時や初回車検で免税になる場合あり。その後は本則税率が基本 |
新規登録・車検時 |
| 環境性能割 |
0円。2026年4月から制度自体が廃止 |
現在は課税なし |
「EVは税金が安い」という話は、新車時の優遇だけを指している場合があります。購入後もずっと税金がかからないわけではないので、購入時・毎年・車検時に分けて考えると分かりやすくなります。
モル
税金は「買うとき・毎年・車検」で分けると整理しやすいよ。
EVに毎年かかる自動車税はいくら?
登録車のEVには、毎年自動車税がかかります。2026年4月から名称が変わり、これまでの「自動車税種別割」は現在「自動車税」と呼ばれています。
兵庫県では電気自動車を総排気量1,000ccの自動車として扱っています。自家用乗用車なら、初度登録年月によって年税額が次のように変わります。
| 初度登録年月 |
自家用EVの年税額 |
| 2019年9月以前 |
29,500円 |
| 2019年10月以降 |
25,000円 |
私のリーフe+は初度登録が2019年5月なので、現在の兵庫県の税率表に当てはめると年29,500円の区分です。
ただし、私は当時の納税通知書を保管できていないため、「実際に29,500円を支払った記録」としては扱っていません。この記事では、確認できる公的な税率表から計算した金額として紹介しています。
都道府県によって独自のEV減免制度がある場合もあります。実際の税額を確認するときは、車検証の初度登録年月と、お住まいの自治体の最新情報を確認してください。
参考:兵庫県「自動車税」
新車EVは翌年度の自動車税が約75%軽減される
EVを新車で新規登録すると、グリーン化特例により、新車新規登録の翌年度に限って自動車税がおおむね75%軽減されます。
2026年度税制改正では、EV・PHEVなどに対するこの軽課措置が2年間延長されました。
- 新車新規登録した年度:通常の課税関係
- 翌年度:対象EVはおおむね75%軽減
- 翌々年度以降:通常税率へ戻る
つまり、新車EVでも毎年ずっと75%引きになるわけではありません。
参考:財務省「令和8年度税制改正の大綱」
EVの自動車重量税は新車時・初回車検で免税になる場合がある
自動車重量税は、車検などのときに車両重量に応じて納める国税です。
2026年5月1日から2028年4月30日までのエコカー減税では、電気自動車は新車新規検査時の重量税が免税対象です。また、新車時に免税を受けたEVなどは、条件を満たせば初回の継続車検でも重量税が免除されます。
ただし、その後の車検まで永久に0円になる制度ではありません。
たとえば、2026年5月1日からの重量税表では、1.5t超〜2.0t以下の乗用車がエコカー本則税率を適用される場合、2年分で20,000円です。
重量税は車種・重量・新車時の免税適用・車検時期などで変わります。「EVなら車検の重量税はずっと0円」とは考えないでください。
参考:国税庁「自動車重量税のあらまし」、国土交通省「2026年5月1日からの自動車重量税の税額表」
2026年4月から環境性能割は廃止された
以前は車を取得するときに「自動車税環境性能割」があり、EVは非課税でした。
しかし、2026年3月31日で環境性能割そのものが廃止されています。現在は、「EVだから環境性能割0円」ではなく、ガソリン車を含めて制度自体がなくなったという説明が正確です。
中古EVを2026年4月以降に購入する場合も、環境性能割はかかりません。
参考:兵庫県「令和8(2026)年4月1日、自動車の税が大きく変わりました」
中古EVを買うと税金はどうなる?
中古EVでは、新車時の優遇制度がそのまま購入者に「もう一度」適用されるわけではありません。確認したいのは、購入時・翌年度・車検時の3つです。
購入時|環境性能割は0円
2026年4月以降は環境性能割が廃止されたため、中古EVの取得時にも環境性能割はかかりません。
年度途中の購入|自動車税は4月1日の所有者に課税
自動車税は4月1日時点の所有者に課税されます。兵庫県では、年度途中に名義変更しただけなら、その年度分は4月1日時点の旧所有者に納税義務があり、新しい所有者への課税は翌年度からです。
ただし中古車販売では、「自動車税未経過相当額」が支払総額に含まれることがあります。これは買主が都道府県へ納める自動車税そのものではなく、国税庁の説明では中古車の購入代金の一部として扱われます。
参考:兵庫県「年度途中に移転登録した場合」、国税庁「中古車販売における未経過自動車税等の取扱い」
中古で買っても翌年度75%軽減が復活するわけではない
自動車税のグリーン化特例は、新車新規登録の翌年度に適用される制度です。
たとえば3年落ちのEVを中古購入しても、その購入を理由に翌年度の自動車税が再び75%軽減されるわけではありません。新車登録から何年経っているかを確認してください。
【合わせて読みたい:中古EVはやめとけ?2年落ちリーフを買って5年乗った私の結論 →】
3年落ちの中古EVを2026年に買った場合の税金シミュレーション
ここでは、2026年9月に3年落ちの中古EVを購入するケースで考えます。
- 初度登録:2023年9月
- 中古購入:2026年9月
- 自家用の登録EV
- 車両重量:1.5t超〜2.0t以下を想定
- 2026年に初回車検を迎える想定
| タイミング |
税金 |
目安 |
| 2026年9月・購入時 |
環境性能割 |
0円 |
| 2026年度 |
県へ納める自動車税 |
名義変更なら原則、新所有者への課税なし |
| 中古車購入時 |
自動車税未経過相当額 |
販売条件によって請求される場合あり |
| 2026年・初回車検 |
自動車重量税 |
新車時に免税対象だったEVなら、条件を満たせば0円 |
| 2027年度 |
自動車税 |
現行税率なら25,000円/年 |
たとえば販売店が、10月〜翌3月の6か月分を自動車税未経過相当額として精算する条件なら、25,000円×6/12で12,500円相当です。ただし、これは都道府県に納める税金ではなく、販売店との売買条件による金額です。
このケースでは、購入した瞬間に大きなEV税が発生するわけではありません。一方で、翌年度からは通常の自動車税がかかり、その後の車検では重量税も確認する必要があります。
モル
中古EVは、新車時の減税がもう一度始まるわけじゃないよ。購入年度と車検時期を分けて見よう。
【合わせて読みたい:中古リーフは何年式・どのグレードを選ぶ?5年乗った私の結論 →】
軽EVの税金はいくら?
日産サクラなどの軽EVは、登録車のEVとは別に軽自動車税がかかります。
神戸市では、自家用の四輪軽乗用車の通常税額は年10,800円です。電気軽自動車はグリーン化特例の対象になり、新車の翌年度はおおむね75%軽減されます。2026年度の神戸市の例では2,700円です。
| 区分 |
通常の年税額 |
新車翌年度の軽課例 |
| 登録車EV |
25,000円または29,500円 |
おおむね75%軽減 |
| 軽EV |
10,800円 |
2,700円 |
軽自動車税は市町村税なので、実際の税額や独自減免は住んでいる自治体で確認してください。
参考:神戸市「軽自動車税の概要」
EVは13年を超えると税金が高くなる?
ガソリン車では、初回新規登録から13年を超えると自動車税が重くなる仕組みがあります。
しかし現行のグリーン化特例では、電気自動車はこの経年重課の対象外です。軽EVについても、神戸市では13年経過車の重課から電気自動車が除外されています。
ただし、「EVなら何年乗っても税制が変わらない」という意味ではありません。2028年以降にEVの保有・利用段階の課税方法を見直す方針が示されているため、長期保有する場合は今後の改正も確認する必要があります。
2028年からEVの税金はどう変わる?
2028年から予定されているEV税制の見直しは、ひとまとめに「EV増税」と考えると分かりにくくなります。2026年9月時点では、大きく2つの方向が示されています。
1.2028年度以降に新車登録するEV・FCVの自動車税を重量ベースへ
2026年度税制改正では、2028年度以降に新車新規登録を受けるEV・FCVについて、現在の一律に近い自動車税から、車両重量に応じた課税方式を導入する方針が示されています。
具体的な税率は2027年度税制改正で結論を出す予定です。2026年9月時点では「何kgなら年○円」といった金額までは決まっていません。
2.2028年5月以降の車検でEV・PHEVに重量税の特例加算を予定
自家用乗用のEV・PHEVには、2028年5月1日以降の車検から、車両重量に応じた一定の負担を自動車重量税の「特例加算分」として徴収する方針も示されています。
ただし、新車の新規検査ではこの加算分を免除し、すでに販売されているEVについても、2028年5月1日以降に最初に受ける継続車検では加算分を免除する経過措置が示されています。
2026年9月8日時点では、2028年からの具体的な追加税額はまだ未確定です。「EVは2028年から年○万円増税」といった金額を今の段階で断定することはできません。
モル
2028年から変わる方針は出ているけど、具体的な税率はまだ未定。今は増税額を決めつけないのが大事だよ。
参考:財務省「令和8年度税制改正大綱(自動車関係諸税)」
EVの税金を確認するときの4つのポイント
- 車検証の初度登録年月を確認する
- 新車か中古車かを分ける
- 次の車検時期と車両重量を確認する
- 自治体独自のEV減免がないか確認する
特に中古EVでは、「EVだから安い」という説明だけで判断せず、その車がいつ新車登録され、どの優遇をすでに使い終えているのかを見ることが大切です。
【合わせて読みたい:中古EVはどこで買う?ディーラー・中古車店・専門店の選び方 →】
よくある質問
EVは税金が全部無料ですか?
いいえ。2026年現在、登録車のEVには毎年の自動車税がかかり、車検時には条件に応じて自動車重量税もかかります。環境性能割は0円ですが、これは2026年4月から制度そのものが廃止されたためです。
中古EVを買えば翌年の自動車税も75%安くなりますか?
中古購入を理由に75%軽減が新しく始まるわけではありません。グリーン化特例の軽課は新車新規登録の翌年度が基本なので、中古車では初度登録年月を確認してください。
EVは13年経過しても自動車税が上がりませんか?
現行制度では、電気自動車はガソリン車などに適用される13年超の自動車税重課の対象外です。ただし2028年以降にEVの課税方式を見直す方針があるため、将来も同じ税負担が続くとは断定できません。
2028年からEVはいくら増税されますか?
2026年9月8日時点では、具体的な増税額は決まっていません。自動車税の重量ベース化や、車検時の重量税への特例加算の方針は示されていますが、具体的な税率は2027年度税制改正で結論を出す予定です。
まとめ|EVは優遇があるが、税金がかからない車ではない
2026年現在、EVの税制は以前より分かりやすくなった部分と、2028年に向けて変化する部分があります。
- 環境性能割は2026年4月から廃止
- 登録車EVの自動車税は年25,000円または29,500円が基本
- 新車EVは翌年度の自動車税が約75%軽減
- 重量税は新車時・初回車検で免税になる場合があるが、永久免税ではない
- 中古EVでは新車時の軽減が再スタートするわけではない
- 現行制度ではEVは13年超の自動車税重課の対象外
- 2028年からの新しい負担は予定されているが、具体税率はまだ未確定
中古EVを検討しているなら、車両価格だけでなく、初度登録年月・次回車検・自動車税・重量税まで確認すると、購入後に必要なお金をイメージしやすくなります。
※税制・税額は2026年9月8日時点で確認できる公的情報をもとにしています。自治体独自の減免や今後の法改正により変わる可能性があるため、購入・車検時には最新情報を確認してください。