中古EVはやめとけ?5年乗った私の結論
私の結論は、自宅充電ができ、車両とバッテリーの状態を確認して選べるなら、中古EVは有力な選択肢になるというものです。
約5年間乗ってきましたが、「中古EVを買わなければよかった」と後悔したことはありません。ただし、今ならSOHと冷却方式、販売店の対応をさらに重視して選びます。
2年落ちのリーフe+を購入し約5年。故障や大きな不満はない一方、次に買うなら冷却方式も重視します。
モル2年落ち・走行31,207kmの中古リーフe+を購入し、約5年乗った現在も、中古EVを選んだことに後悔はありません。
むしろ、静かで滑らかな走りや、自宅で充電できる便利さを知ったため、次もEVに乗りたいと考えています。
ただし、次のどちらに近いかで判断は変わります。
検討しやすい人
自宅充電ができ、必要な航続距離を把握し、長距離では充電休憩を組み込める人
慎重に考えたい人
公共充電だけに頼り、充電計画を立てたくなく、数年後のリセールも重視する人
中古EVに向いているかは、「EVは良い」「EVはダメ」という周囲の価値観では決まりません。自宅の充電環境、1日の走行距離、遠出の頻度、何年乗るかで結論が変わります。
私が購入した中古リーフe+の5年後
この記事の前提となる、私の車と使い方は次のとおりです。
モル購入時は約300万円、現在は8万km超。容量計は12セグを維持し、日常利用から長距離旅行まで使えています。
- 車種:2019年式の日産リーフe+(62kWh)
- 初度登録:2019年10月
- 購入時期:2年落ちの中古車として購入
- 購入時の走行距離:31,207km
- 購入時の記録簿:なし(購入時資料では「無」)
- 購入総額:約300万円
- 2026年10月3日時点の走行距離:88,076km
- 所有期間:約5年
- 主な用途:片道約40kmの通勤、買い物、家族4人での移動
- 普段の充電:自宅の200V・3kWが中心
- バッテリー容量計:現在も12セグ
- 大きな故障:なし
- 主な交換品:タイヤ、エアコンフィルターなど
※初度登録年月・購入時の走行距離・記録簿の有無は、購入時資料で確認しました。購入総額は約5年前の記憶をもとにした概数です。現在の走行距離と容量計は、車両メーターで確認しています。
購入時はカーセンサーで条件を絞り、日産認定中古車を扱う販売店で実車を確認しました。EVの在庫が多いお店で、販売員もEVに詳しく、質問にも丁寧に答えてくれました。
新車ではなく中古を選んだ一番の理由は価格の安さです。40kWh車も候補でしたが、e+との価格差は記憶では約30万〜50万円。正確な差額は覚えていません。
何年も乗るつもりで、車で家族旅行にも行くので、その価格差なら62kWhのe+を選ぼうと考えました。40kWhが悪いわけではなく、私の使い方にe+が合っていたということです。
購入時に確認したのはバッテリー容量計の12セグ。詳しい診断結果を見せてもらったかは覚えておらず、SOHという指標も当時はほぼ知りませんでした。
購入時の資料では整備記録簿は「無」でしたが、当時は特に気にしていませんでした。今なら履歴が分かる方を優先して選びます。
結果的に大きな問題はありませんでしたが、今なら試乗も行い、バッテリーの状態、冷却方式、保証の残り、急速充電性能まで確認します。
中古EVはやめとけと言われる7つの理由
1.バッテリーの状態に個体差がある
中古EVで最も気になるのは、駆動用バッテリーの状態です。
劣化が進むと、一度の充電で走れる距離が短くなる可能性があります。
モル中古EVは同じ年式・走行距離でもバッテリー状態に差があります。容量表示や保証内容を車両ごとに確認してください。
私のリーフは、購入時も現在も容量計は12セグです。
満充電時の航続可能距離は、購入当初が約410~420kmだった記憶があります。
現在でも、ECOモードにしてエアコンを切ると約400kmと表示されます。体感としては購入当時からほとんど変わらず、多少短くなった可能性はあると感じる程度です。
ただし、12セグだから新品同様という意味ではありません。
航続可能距離の表示も、直近の走り方、外気温、エアコンの使用などで変わります。
私はLeafSpyなどでSOHを測定していないため、正確な劣化率は分かりません。12セグ維持は私の車の事実ですが、劣化していない証明ではありません。
私が言えるのは、購入時より多少短くなった感覚はあるものの、日常使用で困るほどの劣化は感じていないということです。
日産はリーフのバッテリー容量について、正常な使用条件下で新車登録から8年または16万kmまでの早い方を保証期間とし、容量計が8セグになった場合を保証条件として案内しています。
中古車では、保証の残りと継承条件を車両ごとに確認してください。私は次に買うならSOHの数値を必ず確認します。保証は安心材料として欲しいものの、保証切れだけで即見送りにするわけではありません。
日産は2026年2月27日から、一部販売会社のリーフ(ZE1)を対象に、SOHなどを示す「バッテリー状態証明書」の試験運用を始めました。全販売店・全車両で必ず発行される制度ではないため、対象かどうかは販売店に確認してください。
日産公式:バッテリー状態証明書の対象と見方
2.自宅充電がないと手間が増えやすい
私は充電のほとんどを自宅で行っています。
帰宅後にケーブルをつなげば、翌朝には走れる状態になるため、普段は充電待ちがありません。
反対に、自宅充電がなく、公共の急速充電器だけに頼る場合は、充電器までの移動、先客がいたときの待ち時間、料金を考える必要があります。
公共充電だけでも使える人はいますが、私自身は自宅充電がなければ中古EVを買っていなかったと思います。
【合わせて読みたい:電気自動車の自宅充電は必要?片道40km通勤の本音 →】
3.長距離移動では充電計画が必要になる
EVで長距離を走る場合は、途中で利用する充電器と、使えなかった場合の予備候補を考えておく必要があります。
ガソリン車よりも充電時間を予定に組み込む必要があり、これを手間と感じる人もいると思います。
一方で、私は充電場所を中心に立ち寄り先を探すことを、宝探しのように感じることがあります。
充電をきっかけに、知らなかった施設や休憩場所を見つけられるからです。
実際に家族4人でリーフe+に乗り、真夏に約1,040kmを移動しました。
当時の充電回数は記憶では3〜5回ほどですが、正確には覚えていません。私が利用した急速充電器は空いており、故障や充電待ちで困った経験もありません。
家族から充電について特に不満は出ませんでした。電車の方が早く快適な場面もありますが、車なら家族4人で一緒に移動でき、サービスエリアで食事や休憩を楽しめます。費用は高速代に加えて充電代なども含めて比較する必要があります。
長距離移動が多いだけで中古EVを諦める必要はありません。
ただし、充電計画を立てたくない人や、仕事の移動で充電休憩を取りにくい人は慎重に判断した方がよいでしょう。
【合わせて読みたい:EVの真夏の長距離旅行を実測|リーフe+で1,040km走った電費・充電回数・料金 →】
4.真夏は急速充電速度が落ちることがある
私がEVの限界を強く感じたのは、過去に真夏の東京まで走ったときです。
到着時には、メーターのバッテリー温度計が赤い領域に入っていました。
その状態で急速充電しましたが、バッテリー残量表示は約20%分しか増えませんでした。目的地に着けなくなるのではないかと、とても不安になりました。 5年間で特に困った場面です。
当時の充電時間や出力を記録していないため、原因を断定はできません。
それでも、温度計の状態と、それまでの高速走行や急速充電を考えると、私はバッテリー温度上昇で充電速度が落ちた、いわゆる「熱だれ」だったと判断しています。
日産のFAQでも、急速充電速度は充電器と車の性能だけでなく、バッテリー残量やバッテリー温度などの影響を受けると案内されています。
2019年式リーフe+は最大100kWの急速充電に対応しています。
ただし、100kW充電器につなげば、常に100kWで充電できるという意味ではありません。
次に中古EVを買うなら、私は空冷式(自然冷却方式)の車は選びません。今のリーフe+自体は気に入っていますが、真夏の熱だれを経験し、長距離旅行で充電に制約が出ることを重く考えるようになりました。
液冷式など温度管理の仕組みを備えた車を候補とし、最大出力だけでなく高温時の充電性能も確認します。ただし、冷却方式だけで車の良し悪しが決まるわけではなく、これは私個人の選び方です。
5.車種によってはリセールが低くなる
私のリーフは、購入総額が約300万円でした。
2026年5月ごろに一括査定を利用したところ、実車査定と電話などでの概算を合わせて、提示額は約40万~70万円でした。
査定書を残していないため、これは当時の記憶をもとにした金額です。
最初に金額を聞いたときも「こんなものかな」という感覚でした。私は長く乗る前提なので、この査定額に納得しています。ただし、短期で売りたい人なら受け止め方は違うと思います。
ただし、リセールを最優先し、数年で高く売りたい人には大きなデメリットになり得ます。
なお、この査定結果は私の2019年式リーフe+の一例です。
中古EV全体の査定額が同じように下がるという意味ではなく、車種、年式、走行距離、車両状態、市況で変わります。私の査定額は中古リーフの一例です。
【合わせて読みたい:中古リーフのリセールは悪い?8.2万kmで70万円査定の実体験 →】
購入価格だけでなく、充電費用、整備費用、何年乗るか、最後にいくらで売れそうかまで含めて判断する必要があります。
【合わせて読みたい:電気自動車の自宅充電料金はガソリン代より安い?月1,000kmの実例 →】
6.古いEVはナビや充電性能が新型より不便な場合がある
私が実際に不便だと感じるのは、旧型リーフの純正ナビです。
目的地までのルートを設定したあと、その経路沿いにある急速充電器を出力などで絞り込み、立ち寄り先へ追加する操作がしにくいと感じています。
そのため、私はスマートフォンのアプリで充電器を探し、見つけた場所をナビの立ち寄り先へ追加しています。
長距離旅行のたびに行うと、少し面倒です。
これは私の2019年式リーフe+での体験です。
中古EVを選ぶときは、バッテリーだけでなく、ナビ、充電器検索、スマートフォン連携、急速充電の最大出力も確認した方がよいでしょう。
7.安い車には理由がある
中古EVは、新車時より大幅に安くなった車が見つかることがあります。
しかし、価格だけで決めるのはおすすめしません。
バッテリー状態、走行距離、修復歴、保証、タイヤ、12Vバッテリー、充電性能など、安い理由がないか確認する必要があります。
これはEVだけの話ではありませんが、EVは駆動用バッテリーの状態が航続距離と使い勝手に直結します。
状態を示す資料がなく、販売店の説明も曖昧な車は、私は候補から外します。
5年後も中古EVを選択肢に入れる理由
加速性能や航続距離の余裕には満足。一方で真夏の熱だれやリセールの弱さも経験しました。
注意点はありますが、私は中古EVを買ったこと自体には後悔していません。
- 現在も容量計は12セグで、日常使用に困るほどの劣化を感じていない
- 約5年間、駆動用バッテリー交換や大きな故障がない
- 充電計画を立てれば、家族4人で長距離旅行ができる
- 自宅充電が中心なら、普段は充電待ちがない
- エンジン車と比べて静かで、加速が滑らかに感じる
EVは完全な無音ではありません。エアコンやコンプレッサーの音、ロードノイズは聞こえます。
それでも、知人を乗せたときに「静かやな」と言われたほど、車内の静かさはメリットだと感じています。
次に買い替えるなら、同じ年式のリーフではなく、アリア、bZ4X、ソルテラなど、家族で使いやすい広さと新しいバッテリー温調機能を備えた中古EVを検討します。
これはリーフに後悔したからではありません。
子どもの成長と車の進化を考え、次はより広く、長距離移動に強いEVを選びたいからです。
【合わせて読みたい:日産リーフで4人家族は後悔する?5年乗った本音と子どもの成長で感じる限界 →】
中古EVをおすすめしにくい人・おすすめしやすい人
自宅充電の有無、移動距離、充電計画への向き不向きなどから、中古EVが合う人と慎重に検討したい人を整理しました。
中古EVをおすすめしにくい人
- 自宅充電ができず、公共充電へ行く手間も負担に感じる人
- リセールを最優先し、数年で高く売りたい人
- 長距離移動で充電計画を立てたくない人
- 10~30分程度の充電休憩や予定変更を受け入れにくい人
- 仕事で長距離を走り、充電時間を取りにくい人
- バッテリー状態を確認せず、価格だけで選ぶ人
特に注意したいのは、自宅充電できない人です。
近所に使いやすい充電器があり、待ち時間も負担にならないなら運用できますが、公共充電だけに頼る生活を私は積極的にはおすすめしません。
中古EVをおすすめしやすい人
- 自宅充電できる人
- 通勤など、普段走る距離がある程度決まっている人
- 日常の充電費用や維持費を抑えたい人
- 一台を長く乗る予定の人
- 充電を含めて旅行計画を立てられる人
- 加速の滑らかさや車内の静かさを重視する人
走行距離が短い人だけに向いているわけではありません。
必要な航続距離を満たすバッテリー容量があり、自宅で充電できるなら、私のように片道約40kmを通勤する使い方もできます。
【合わせて読みたい:電気自動車の自宅充電は毎日必要?週1回で運用するリーフe+の実例 →】
私が今、中古EVを買うなら確認したいこと
SOH、保証、整備履歴、販売店の説明力、安い理由・冷却方式の5点を購入前の基本確認として整理しました。
購入時には12セグしか確認できていませんでしたが、5年乗った今ならまず次の5点を押さえます。詳細な現車チェックは別記事にまとめています。
モル価格だけで決めず、バッテリー・保証・充電環境・1日の走行距離・遠出の頻度まで確認すると失敗を減らせます。
- SOH・容量計:バッテリー状態を確認し、説明できる資料があるか
- 保証の有無・条件:保証の範囲と残期間が確認できるか
- 整備履歴・車両状態:整備状況や現車の状態を確認できるか
- 販売店の説明力:質問に具体的に答えてくれるか
- 安い理由・冷却方式:価格の理由を説明でき、急速充電性能が長距離移動や夏の使用条件に合うか
この5点に加え、自宅充電、必要な航続距離、試乗での操作感が自分に合うかも確認します。
私はまずSOHを必ず確認しますが、SOHだけで購入を決めることはしません。
メーカーや販売店の診断資料、容量計、保証内容、整備履歴などを合わせて判断します。バッテリー状態が不明、販売員が説明できない、安すぎる理由が分からない車は見送ります。
保証が切れていても、状態と価格に納得できれば候補に入れます。保証は必須条件というより、万が一に備える安心材料です。
日産認定中古車を買った際、EVに詳しい販売員から説明を受けられた経験もあり、販売店の説明力は重視しています。
【合わせて読みたい:中古EV購入前チェックリスト|現車で確認する7項目 →】
中古EVはどこで買う?ディーラー・中古車店・専門店の選び方
また、私はアクセルペダルを戻すと完全停止できる旧型リーフのe-Pedalが好きです。
次の車でも操作感が自分に合うか、必ず試乗して確認します。
購入した2021年と今では、選ぶ基準が変わった
2021年に同じ予算・条件へ戻れるなら、私はもう一度リーフe+を買います。価格の安さだけでなく、長く乗るなら大きなバッテリーを選びたいと考えた判断は、約5年乗ってみても正解だったと思うからです。
一方、今ならSOH・整備履歴・保証・販売店の説明を確認し、真夏の長距離旅行を考えて冷却方式も重視します。空冷式のリーフを後悔しているのではなく、経験を重ねて次に選ぶ条件が変わったということです。
購入当時は価格と航続距離を重視。今ならSOH、保証、整備履歴、冷却方式も確認したうえで選びます。
中古EVだからという理由だけで、やめる必要はない
私は2年落ちのリーフe+を購入し、約5年間乗ってきました。当時に戻ってもまた買いたいと思うほど、購入を後悔していません。
現在まで大きな故障はなく、バッテリー容量計も12セグのままです。
長距離旅行もでき、ガソリン車へしばらく戻れそうにないと思っています。次の車も中古EVを検討しますが、夏の熱だれを経験したため、空冷式は選ばない考えです。
一方で、真夏の急速充電で熱だれを感じたこと、査定額が約40万~70万円だったこと、旧型ナビが使いにくいことは事実です。
中古EVを検討するときは、少なくとも次の3点を確認してください。
- 自宅充電できるか
- バッテリー状態と必要な航続距離が合っているか
- 長距離移動時の充電時間を受け入れられるか
「やめとけ」と言う人の生活条件と、あなたの生活条件は同じではありません。私はEVを強くおすすめしたい一方、誰もが同じ車で満足できるとは考えていません。
周囲の意見だけで決めず、毎日の走行距離、充電環境、遠出の頻度、所有予定年数を具体的に考え、自分に合う一台を選んでください。
購入する方向に気持ちが固まったら、次の記事で候補の絞り方から現車確認・購入先までの手順を確認できます。
【合わせて読みたい:中古EVを結局どういう順番で選ぶ? →】