中古EVは走行距離8.5万kmでも大丈夫?リーフe+を5年乗った実車の状態
古EVを探していると、走行距離が8万kmを超えた車両が安く販売されていることがあります。
しかし、購入を検討すると、
「8.5万kmも走ったEVはバッテリーが劣化しているのでは?」
「購入後すぐに故障しない?」
「あと何年くらい乗れるの?」
と不安になるのではないでしょうか。
中古リーフはなぜ安い?価格が下がる理由を実車オーナーが解説
私は2019年式の日産リーフe+を中古で購入し、2026年8月2日時点で85,725kmまで走行しています。
結論からいうと、私のリーフe+は8.5万kmを超えても大きな故障はなく、購入時と比べて加速力や乗り心地の低下も感じていません。
現在も往復約80kmの通勤に問題なく使用できています。
そのため、走行距離8.5万kmという数字だけで、中古EVを候補から外す必要はないと考えています。
ただし、8.5万kmならどの中古EVでも大丈夫という意味ではありません。
私なら、バッテリー容量計、診断結果、整備履歴、充電動作を確認したうえで購入を判断します。
反対に、バッテリー容量計にセグ欠けがある中古リーフは購入しません。
※この記事は、2019年式の日産リーフe+を実際に所有した経験をもとにしています。
すべての中古EVが同じ状態になるとは限りません。
私が所有しているリーフe+の車両情報
私が所有しているリーフe+の情報は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車種 | 日産リーフe+ |
| 年式 | 2019年式 |
| 駆動用バッテリー | 62kWh |
| 購入時期 | 2021年10月頃 |
| 購入時の走行距離 | 4万km前半 |
| 購入総額 | 約300万円 |
| 現在の走行距離 | 85,725km |
| 月間走行距離 | 約1,000km |
| 主な走行環境 | 90%以上が一般道 |
| 通勤距離 | 往復約80km |
| 自宅充電 | 週1回程度 |
| 急速充電 | 年間5~10回以内 |
購入時の正確な走行距離は覚えていませんが、4万km前半だったと記憶しています。
購入後に約4万5,000km走行しているため、購入直後の感想ではなく、長期間使用した実体験を紹介できます。
2026年8月2日時点で85,725km
2026年8月2日時点の走行距離は85,725km。バッテリー残量61%で、航続可能距離は223kmと表示されていました。
写真上部に表示されている警告灯は、検査中に表示されたもので、車両が故障しているわけではありません。
8.5万km走行したリーフe+の現在の状態
私のリーフe+に限っていえば、走行距離が8.5万kmを超えても、日常使用で困るような問題は発生していません。
大きな故障や高額修理はない
現在まで、次のようなトラブルはありません。
- 走行不能になる故障
- レッカー移動
- 高額な故障修理
- 警告灯の継続点灯
- モーターやインバーターの故障
- エアコンの故障
- 足回りからの異音
- ハンドルのぶれ
- 電装品の大きな不具合
あらためて振り返ると、故障や不具合がほとんどなく、かなり優秀な車だと感じています。
もちろん、すべてのリーフが同じ状態になるとは限りません。私が状態のよい車両を購入できた可能性もあります。
それでも、私の実体験では「EVは走行距離が増えると、すぐに故障する」という状態にはなっていません。
加速力や乗り心地の低下も感じない
購入当初と現在を比べても、次のような変化は感じていません。
- 加速が弱くなった
- 車内がうるさくなった
- 振動が増えた
- 乗り心地が大きく悪くなった
- e-Pedalや回生ブレーキの感覚が変わった
アクセルを踏んだときの加速や、EVらしい静かさは、購入時から大きく変わっていないと感じています。
EVにはエンジンがありませんが、モーター、減速機、インバーターなどの部品があります。
そのため、EVだから故障しないわけではありません。
ただ、私のリーフe+では、8.5万km時点でも明確な走行性能の低下はありません。
往復約80kmの通勤にも問題なく使える
現在も、月に約1,000km走行しています。
走行の90%以上は一般道で、往復約80kmの通勤にも使用しています。
途中で急速充電する必要はなく、自宅で週1回程度充電すれば日常使用に対応できています。
中古EVを選ぶときは、「何km走っているか」だけでなく、自分が1日に必要とする距離を余裕をもって走れるかを確認することが重要です。
8.5万km時点の駆動用バッテリーの状態
中古EVで最も気になるのが、駆動用バッテリーの劣化ではないでしょうか。
私のリーフe+では、現時点で使用に支障が出るような変化は感じていません。
バッテリー容量計にセグ欠けはない
現在も、メーターに表示される駆動用バッテリー容量計にセグ欠けはありません。
購入時から容量計の表示は変わっておらず、バッテリーの減り方が明らかに速くなったという実感もありません。
ただし、私はLeafSpyなどを使ったSOHの測定をしていません。
そのため、
8.5万km走行しても、バッテリーがまったく劣化していない
とは断定できません。
正確にいえば、現在確認できているのは次の状態です。
- SOHの数値は不明
- 容量計のセグ欠けはない
- 劣化による電池の減りは感じていない
- 日常使用で不便を感じていない
- 往復約80kmの通勤にも使用できている
数値で測定していない以上、体感だけで「劣化していない」と書くのは正確ではありません。
一方で、実際の使用に支障が出るほどの変化を感じていないことも事実です。
満充電時は400kmを超える表示が出ることもある
エコモードやエアコンの使用状況によっては、満充電時の航続可能距離表示が400kmを超えることがあります。
購入当初も400kmを超える表示が出ていましたが、当時の正確な数字は覚えていません。
ただし、メーターに400kmと表示されても、実際に必ず400km走れるという意味ではありません。
航続可能距離表示は、次の条件でも変化します。
- 直近の電費
- エアコンや暖房の使用
- 外気温
- 一般道か高速道路か
- 走行速度
- 坂道の多さ
そのため、メーター上の航続可能距離だけでバッテリー劣化を判断するのは難しいと感じています。
中古EVのバッテリー劣化を確認する方法|購入前に見るべきポイント
冬は暖房で走れる距離が短くなる
劣化による航続距離低下は感じていませんが、季節による違いはあります。
私の体感では、冬に暖房を使用すると、暖かい時期より実際に走れる距離が20~30kmほど短くなることがあります。
これは8.5万km走ったことで急に発生した変化ではなく、購入当初から感じている季節差です。
冬に航続距離が短くなったからといって、すぐに駆動用バッテリーの劣化と判断するのではなく、気温や暖房の使用状況も確認した方がよいでしょう。
この記事では8.5万km走行した実車の状態を紹介し、SOH、容量計、保証、診断結果の詳しい確認方法は別記事で解説しています。
普通充電と急速充電にも車両側の不具合はない
自宅の200V・3kW普通充電は、現在も問題なく使用できています。
これまでに、次のような車両側の不具合はありません。
- 普通充電を開始できない
- 充電が途中で停止する
- 充電ポートが破損する
- 充電コネクターを固定できない
- 充電ロックが動かない
- 急速充電を開始できない
イオンの急速充電器で充電が途中停止した経験はありますが、再操作後は充電できており、リーフ側の故障ではありませんでした。
このときの状況と再開方法は、別の記事で詳しく紹介する予定です。
イオンの急速充電が途中で停止した原因は?再開方法と料金を実体験で解説
74,994km時点の車検費用は11万4,000円
走行距離74,994kmのときに、日産ディーラーで車検を受けました。
支払総額は11万4,000円です。
車検では通常の点検に加えて、EVバッテリーの使い方診断やコンピューター診断も行われています。
私の車両では、この車検時に大きな故障修理や高額な部品交換はありませんでした。
車検資料で確認できる主な交換品は、リモコン電池やワイパーゴムです。
日産では、専用診断機を使用したEVバッテリー使い方診断と、EV主要システムのコンピューター診断を案内しています。(日産歴史館)
【モザイク処理した車検資料を挿入】


74,994km時点で日産ディーラーの車検を受けました。支払総額は11万4,000円で、大きな故障修理や高額部品の交換はありませんでした。
車検費用は、整備内容、交換部品、店舗、法定費用などによって変わります。
そのため、すべてのリーフが11万4,000円で車検を受けられるという意味ではなく、あくまで私の実例です。
8.5万kmまでに交換した消耗品と内装の状態
購入後は、夏タイヤと冬タイヤを交換しています。
夏タイヤは3~4年前頃、冬タイヤは2025年に東洋タイヤ製へ交換しました。
12V補機バッテリーについては、交換した記憶はありませんが、正確な履歴を確認できていません。
内装については、運転席のシートに多少のへたりがあります。
ただし、シートがボロボロになっていたり、目立つ傷や大きなシワが出たりしている状態ではありません。
8.5万km走行していることを考えれば、現在も十分使用できる状態だと感じています。
中古車を確認するときは、走行距離だけでなく、次の部分も見た方がよいでしょう。
- 運転席シートのへたり
- ステアリングの擦れ
- ペダルの摩耗
- ボタン類の使用感
- 荷室や後席の傷
- 充電口周辺の破損
内装の状態は、前の所有者の使い方や保管環境によって大きく変わります。
走行距離8.5万kmの中古EVは購入してもよい?
私の結論は、走行距離だけで購入をやめる必要はないです。
ただし、購入してよい車両と、慎重に判断した方がよい車両があります。
私が購入候補に入れる中古EV
| 確認項目 | 購入候補に入れる状態 |
|---|---|
| バッテリー容量計 | セグ欠けがない |
| バッテリー診断 | 診断結果を確認できる |
| 整備履歴 | 点検記録簿が残っている |
| 故障履歴 | 修理内容や警告灯の履歴を説明できる |
| 普通充電 | 正常に開始できる |
| 急速充電 | 正常に開始できる |
| 修復歴 | 内容を確認できる |
| 価格 | 走行距離に見合って安い |
| 使用目的 | 必要な距離を余裕をもって走れる |
現在乗っている私のリーフe+と同じ状態であれば、走行距離8.5万kmでも購入を検討します。
私が購入を避ける中古リーフ
私は、バッテリー容量計にセグ欠けがある中古リーフは購入しません。
これは、すべての人に共通する正解ではなく、私自身の購入基準です。
短距離専用として安く購入するなら、セグ欠けしたリーフにも使い道はあります。
しかし、私は通勤で往復約80km走り、今後も長く乗ることを想定しています。
そのため、価格が安くても、セグ欠けがある車両は候補から外します。
ほかにも、次のような車両は慎重に判断します。

- バッテリー診断結果を見せてもらえない
- 整備記録が残っていない
- 警告灯の履歴を説明できない
- 普通充電や急速充電を確認できない
- 修復歴の内容が不明
- 走行距離が多いのに価格が高い
2026年から一部の中古リーフでSOH証明書が始まっている
2026年2月から、日産は一部の販売会社で、ZE1型リーフを対象とした「日産バッテリー状態証明書」のトライアル運用を開始しています。
証明書では、新車時を100%としたバッテリー健全度であるSOHや、現在の想定バッテリー残容量を確認できます。
ただし、2026年8月時点では一部販売会社でのトライアルであり、すべての中古リーフに証明書が付いているわけではありません。
対象車両かどうかは販売店に確認してください。(U-Car)
走行距離8.5万kmの中古リーフを検討するときに、バッテリー状態証明書が付いていれば、走行距離だけで判断するより購入判断をしやすくなります。
2019年式はバッテリー容量保証の残り期間も確認する
2019年式リーフe+には、正常な使用条件下で、新車登録から8年間または16万kmのどちらか早い方までのバッテリー容量保証が設定されています。
容量計が9セグメントを割り込み、8セグメントになった場合に、9セグメント以上へ復帰させる修理や部品交換を行う内容です。(日産歴史館)
ただし、8年・16万km保証は、
16万kmまでバッテリーが劣化しない保証
ではありません。
また、2019年式は初度登録月によっては、保証期間の終了が近づいています。
購入前には次の点を確認してください。
- 初度登録年月
- 現在の走行距離
- 容量保証の残り期間
- 保証継承の可否
- 点検や診断の記録
保証が残っているかどうかだけでなく、現在のバッテリー状態と合わせて判断することが重要です。
自分のリーフは15万km以上乗れると思っている
世の中には、15万kmを超えて走行したEVの事例もあります。
日産が紹介した米国のリーフオーナーは、2011年から使用したリーフで10万マイル、約16万kmに到達しています。(ニッサンニュース)
ただし、この事例が、すべてのリーフが同じ距離まで故障せずに走れることを保証するわけではありません。
私のリーフe+も、現時点では85,725kmです。
それでも、現在まで大きな故障や走行性能の低下を感じていないため、私は15万km以上は乗れるのではないかと考えています。
中古で購入した当初から8万kmを超えて乗ることは想定していました。
今後も乗り続け、10万km、12万km、15万kmと走行距離が増えたときに、故障やバッテリー状態がどのように変化するのか記録していきます。
よくある質問
走行距離8.5万kmの中古EVは寿命間近ですか?
走行距離だけで寿命間近とは判断できません。
私のリーフe+は85,725km走行していますが、大きな故障や走行性能の低下はなく、現在も往復約80kmの通勤に使用できています。
ただし、同じ走行距離でもバッテリー状態や整備履歴は車両ごとに異なります。
SOHが分からない中古EVは購入しない方がよいですか?
SOHが分からないだけで即座に購入不可とはいえませんが、判断材料が減ります。
少なくとも、容量計、整備記録、警告灯の履歴、普通充電と急速充電の動作は確認した方がよいでしょう。
販売店にバッテリー診断やSOHの確認ができないか相談してください。
8.5万kmの中古EVは何年乗れますか?
使用環境や車両状態によって異なるため、年数を断定することはできません。
重要なのは走行距離だけではなく、現在のバッテリー容量で自分に必要な距離を走れるか、整備状態に問題がないかです。
まとめ|8.5万kmという数字だけで怖がる必要はない
私の2019年式リーフe+は、2026年8月2日時点で85,725km走行しています。
現在の状態をまとめると、次のとおりです。
- 大きな故障や高額修理はない
- 走行不能やレッカー移動もない
- 加速力や乗り心地の低下を感じない
- バッテリー容量計にセグ欠けはない
- 劣化による電池の減りを感じていない
- 往復約80kmの通勤にも問題なく使える
- 普通充電と急速充電に車両側の不具合はない
- 74,994km時点の車検費用は11万4,000円
- 内装には多少のへたりがあるが、使用に問題はない
中古EVは、走行距離8.5万kmという数字だけで必要以上に怖がる必要はありません。
ただし、重要なのは「EVは何万km走れるか」という一般論ではなく、購入しようとしている車両が現在どのような状態なのかです。
走行距離だけで決めず、バッテリー状態、整備履歴、故障履歴、充電動作を確認してください。
私は、現在乗っているリーフe+と同じ状態であれば、走行距離8.5万kmでも購入候補に入れます。



