電気自動車の自宅充電料金はガソリン代より安い?月1,000km実例
電気自動車を検討していると、毎月の充電料金が気になります。
「本当にガソリン代より安いのか」
「電気代が上がったら、結局あまり変わらないのでは」
このように感じる人も多いのではないでしょうか。
私は、62kWhバッテリーを搭載した2019年式の日産リーフe+に約5年間乗っています。
日産の公式情報でも、2019年に登場したリーフe+は62kWhバッテリー搭載車として案内されています。
月間走行距離は約1,000kmです。
平均電費と自宅の電気料金プランから計算すると、月1,000km走った場合の自宅充電料金は約3,300〜3,500円が目安になります。
一方、同じ1,000kmをガソリン車で走ると、実燃費やガソリン価格によって約7,500〜13,200円かかる計算です。
結論
私の使用環境では、自宅充電のEVはガソリン車より月約4,000〜1万円安くなります。
ただし、電力会社、料金プラン、充電時間、車の電費によって結果は変わります。
この記事では、日産リーフe+で実際に月約1,000km走っている私の条件を使い、自宅充電料金とガソリン代を比較します。
自宅充電の工事費や充電時間、設置時の注意点も確認したい人は、以下の記事でまとめて紹介しています。
月1,000km走る私の使用条件
今回の計算条件は次のとおりです。
| 項目 | 私の使用条件 |
|---|---|
| 車種 | 2019年式 日産リーフe+ |
| バッテリー容量 | 62kWh |
| 月間走行距離 | 約1,000km |
| 通勤での走行 | 月約800km |
| 日常生活での走行 | 月約200km |
| 道路環境 | 約90%が一般道 |
| 平均電費 | 約7km/kWh |
| 自宅充電設備 | 200V・3kW |
| 主な充電時間 | 21時〜翌7時 |
| 充電回数 | 月平均約5回 |
| 充電開始時の残量 | 30%台が多い |
| 電力会社 | 関西電力 |
| 料金プラン | はぴeタイムR |
| 急速充電 | 旅行時以外はほぼ使わない |
通勤距離だけで月約800kmになります。
そこに買い物や家族での外出などを合わせると、月間走行距離はおおよそ1,000kmです。
夏は冷房、冬は暖房を使用しています。
季節ごとの電費はまだ記録していませんが、空調を使った状態を含めた平均電費が約7km/kWhです。

※写真は1か月間の記録ではなく、トリップメーターをリセットしてから約999km以上走行した時点の表示です。
月1,000kmの自宅充電料金は約3,300〜3,500円
私の使用条件では、月1,000km走った場合の自宅充電料金は、約3,300〜3,500円が目安です。
ただし、自宅にはEV充電分だけを計測する電力計を設置していません。
実際の電気料金明細からEV分だけを切り分けた金額ではなく、月間走行距離、平均電費、充電ロス、電力単価から計算した試算です。
月1,000km走るために必要な電力量
EVが走行に使用する電力量は、次の計算式で求められます。
月間走行距離÷平均電費=走行に必要な電力量
私の場合は、月間走行距離が約1,000km、平均電費が約7km/kWhです。
1,000km÷7km/kWh=約143kWh
平均電費7km/kWhで月1,000km走る場合、車が走行に使用する電力量は約143kWhになります。
普段は21時から、今回は夜間料金だけで充電
私が契約している関西電力「はぴeタイムR」の主な時間帯別料金は、次のとおりです。
| 充電時間 | 料金 |
|---|---|
| 21時〜23時 | 22.80円/kWh |
| 23時〜翌7時 | 15.37円/kWh |
普段は、翌朝までに必要な充電量を確保するため、21時から翌7時まで充電しています。
今回は、料金単価が最も安いナイトタイムだけでどれくらい回復するのか確認するため、充電タイマーを23時から翌7時までの8時間に設定しました。
充電前のバッテリー残量は18%です。

今回は夜間料金だけで充電するため、充電タイマーを23時から翌7時までに設定。充電前のバッテリー残量は18%です。
翌朝7時まで充電した結果、バッテリー残量は63%まで回復しました。
3kWで8時間充電し、18%から63%まで45ポイント増えた実例です。

23時から翌7時まで3kWで充電した結果、バッテリー残量は18%から63%まで回復しました。
今回は、最も単価が安い夜間料金の時間帯だけで充電しました。
普段は21時から充電しているため、今回より2時間長く充電でき、その分だけ翌朝の残量も多くなります。
今回の実例
充電時間:23時〜翌7時
充電出力:3kW
充電前:18%
充電後:63%
回復量:45ポイント
ただし、毎回同じだけ回復するとは限りません。
気温、充電開始時の残量、バッテリーの状態などによって、充電結果は変わります。
また、今回の8時間充電は夜間料金だけで充電した実例です。
月額料金の試算は、普段の21時から翌7時までの充電時間をもとに計算します。
普段の充電時間帯から平均単価を計算
普段の充電時間は、21時から翌7時までの約10時間です。
内訳は次のようになります。
- 21時〜23時の2時間:22.80円/kWh
- 23時〜翌7時の8時間:15.37円/kWh
充電出力が時間帯を通して一定だったと仮定し、時間の割合から平均すると、電力単価は約16.9円/kWhです。
電力量料金は約2,600〜2,800円
コンセント側の電力量を約157〜164kWhとして計算すると、電力量料金は次のとおりです。
約157〜164kWh×約16.9円=約2,600〜2,800円
さらに、電気料金には再生可能エネルギー発電促進賦課金が加わります。
再エネ賦課金を1kWh当たり4.18円として計算すると、約157〜164kWh分で約700円です。
| 内訳 | 月額の目安 |
|---|---|
| 電力量料金 | 約2,600〜2,800円 |
| 再エネ賦課金 | 約700円 |
| 合計 | 約3,300〜3,500円 |
この金額には、毎月変動する燃料費調整額を含めていません。
燃料費調整額がプラスなら高くなり、マイナスなら安くなります。
また、国による電気料金支援が実施される月もあるため、実際の請求額は月によって変わります。
基本料金は計算に含めていない
今回の比較には、電気の基本料金を含めていません。
私の家は、リーフを購入する前からオール電化で、「はぴeタイムR」を契約していました。
基本料金はEV充電だけにかかる費用ではなく、給湯、調理、冷暖房などを含む家庭全体の固定費だからです。
ただし、EV充電を始めたことで契約電力を上げた家庭では、増加した基本料金もEVの維持費として考える必要があります。
日常生活では変化を感じにくいものの、ガソリン車と年間で比較すると、エネルギー代の負担が減っていることが分かります。
私の実感
リーフに乗り始めてから、家庭全体の電気代が大幅に上がったという感覚はありません。
ガソリン車で月1,000km走ると約7,500〜13,200円
ガソリン車の燃料代は、次の計算式で求められます。
走行距離÷実燃費×ガソリン価格
この記事では、ガソリン価格を150〜165円/Lとして計算します。
車種を限定すると比較条件が偏るため、実燃費別に比較しました。
| ガソリン車の実燃費 | 150円/L | 165円/L |
|---|---|---|
| 12.5km/L | 約12,000円 | 約13,200円 |
| 15km/L | 約10,000円 | 約11,000円 |
| 20km/L | 約7,500円 | 約8,300円 |
燃費20km/Lの車でも、月1,000km走るとガソリン代は約7,500〜8,300円です。
自宅充電料金を約3,300〜3,500円として比較すると、次の差になります。
| 比較条件 | 月額の目安 | EVとの差 |
|---|---|---|
| リーフe+の自宅充電 | 約3,300〜3,500円 | ― |
| 燃費20km/L | 約7,500〜8,300円 | 約4,000〜5,000円 |
| 燃費15km/L | 約10,000〜11,000円 | 約6,500〜7,700円 |
| 燃費12.5km/L | 約12,000〜13,200円 | 約8,500〜9,900円 |
私の環境では、燃費のよいガソリン車と比べても、自宅充電のEVのほうが安い計算です。
以前乗っていたフリードは月8,000〜1万円ほどだった
日産リーフe+の前は、初代ホンダ・フリードに乗っていました。
正確な給油記録は残っていませんが、ガソリン代として月8,000〜1万円ほど支払っていた記憶があります。
実燃費も記録していませんが、12〜13km/L程度だったと思います。
記憶をもとにした数字なので、あくまで参考値です。
現在の自宅充電料金を約3,300〜3,500円とすると、以前より月約4,500〜6,700円安くなっている計算です。
年間では約5万〜8万円の差になります。
毎月の家計では大きく変わった感覚がなくても、年間で計算すると無視できない金額です。
電気料金の値上がりはガソリンほど影響を感じにくい
電気料金も値上がりするため、EVなら将来も必ず安いとは断定できません。
それでも、私の使用環境では、電気料金の値上がりによる影響はガソリン価格の上昇より小さく感じます。
例えば、月に自宅から160kWh充電するとします。
電気料金が1kWh当たり3円上がった場合、負担増は月約480円です。

一方、燃費15km/Lのガソリン車で月1,000km走る場合、必要なガソリンは約67Lです。
ガソリン価格が1L当たり20円上がると、負担は月約1,300円増えます。
私はガソリン価格が上がったときに、EVへ乗り換えてよかったと強く感じます。
ただし、電気料金とガソリン価格の変動幅は毎回同じではありません。
「EVなら値上がりの影響を受けない」という意味ではない点には注意が必要です。
電力会社によって夜間料金は大きく違う
自宅充電料金は、契約している電力会社と料金プランによって変わります。
代表的な時間帯別プランを比較すると、夜間料金や割安になる時間帯は同じではありません。
| 電力会社 | 料金プラン例 | 夜間料金 | 夜間以外の料金 |
|---|---|---|---|
| 関西電力 | はぴeタイムR | 15.37円 | 22.80〜28.87円 |
| 東京電力 | スマートライフS・L | 27.86円 | 35.76円 |
| 中部電力ミライズ | スマートライフプラン | 16.52円 | 28.61〜38.80円 |
| 九州電力 | 電化でナイト・セレクト | 14.59円 | 18.61〜27.63円 |
※2026年7月16日時点の公式料金です。燃料費調整額、再エネ賦課金、基本料金などは含みません。
東京電力のスマートライフS・Lは、午前1時から午前6時までが27.86円/kWh、それ以外が35.76円/kWhです。
中部電力ミライズのスマートライフプランは、ナイトタイムが16.52円/kWhです。
九州電力の電化でナイト・セレクトは、夜間料金が14.59円/kWhです。昼間料金は平日・休日と季節によって異なります。
ただし、夜間料金が安いという理由だけでプランを変更するのはおすすめしません。
確認すべき項目は次のとおりです。
- 夜間料金が適用される時間
- 昼間の電力量料金
- 基本料金
- 燃料費調整額
- 加入条件
- 家庭全体の電気使用量
- エコキュートやIHを使う時間
EVの充電料金が安くなっても、家庭全体の電気料金が上がれば、合計では得にならない可能性があります。
電力プランを変更するときは、電力会社の料金シミュレーションで家庭全体の金額を比較してください。
【内部リンク:EVの自宅充電におすすめの電力プランは?夜間料金を比較】
自分の自宅充電料金を計算する方法
自宅充電料金は、次の順番で計算できます。
1.走行に必要な電力量を計算する
月間走行距離÷平均電費=車が使う電力量
月1,000km走り、平均電費が6km/kWhの場合は次のとおりです。
1,000km÷6km/kWh=約167kWh
平均電費が8km/kWhなら125kWhです。
2.充電ロスを考慮する
車が使った電力量より、コンセントから購入する電力量のほうが多くなります。
正確に計算するには、充電設備側の電力計やスマートメーターの時間帯別使用量が必要です。
計測できない場合は、あくまで目安として充電ロス分を上乗せして計算します。
3.電力単価を掛ける
コンセント側の電力量×1kWh当たりの料金=自宅充電料金
最後に、必要に応じて次の費用を加えます。
- 再エネ賦課金
- 燃料費調整額
- EV導入によって増えた基本料金
自宅充電が安くなりやすい人
自宅充電のEVがガソリン車より安くなりやすいのは、次のような人です。
- 自宅に200V充電設備がある
- 夜間料金が安いプランを契約している
- 通勤や買い物で一定の距離を走る
- 急速充電をほとんど使わない
- 帰宅後から翌朝まで充電時間を確保できる
- 一般道の走行が中心
私の場合、充電のほとんどを自宅で行っています。
月平均5回程度の充電で、日常生活では十分に運用できています。
毎日充電する必要はなく、走行距離やバッテリー残量に合わせて充電する方法もあります。
私が週1回程度の充電で運用している実例は、以下の記事で紹介しています。
料金が安くてもEVを勧めにくい人
自宅充電料金が安くても、生活スタイルによってはEVが使いにくい場合があります。
特に注意が必要なのは、次のような人です。
- 帰宅時間が遅く、翌朝の出発が早い
- 自宅に充電設備を設置できない
- 急速充電だけで運用する予定
- 長距離移動が多い
- 宿泊先に普通充電設備がないことが多い
- 充電場所や充電時間を考えたくない
3kWの自宅充電には時間がかかります。
夜遅く帰宅して朝早く出発する生活では、料金が安くても必要な充電量を確保できないことがあります。
この場合は6kW充電を検討できますが、車両側の対応状況や工事費を確認する必要があります。
ただし、6kW充電がすべての家庭に必要とは限りません。
帰宅時間や翌朝の出発時間、1日に走る距離を基準に判断する必要があります。
急速充電だけでは同じ金額にならない
今回比較したのは、自宅で普通充電した場合の料金です。
急速充電だけでEVを運用する場合は、充電サービスの月額料金や利用料金がかかります。
自宅の夜間充電と同じように安くなるとは限りません。
私は急速充電を使うのは旅行時が中心で、年間6回程度です。
急速充電にかかった費用は、自宅充電料金とは分けて考えています。
【内部リンク予定:EVは急速充電だけでも運用できる?料金と不便さを実体験から解説】
自宅に充電設備を設置できず、急速充電だけでEVを運用する場合は、月額料金や充電時間、充電場所まで含めて判断する必要があります。
自宅充電はガソリンスタンドへ行く手間も減る
自宅充電には、料金以外のメリットもあります。
ガソリン車では、燃料が減るとガソリンスタンドへ行く必要がありました。
EVは帰宅後に充電ケーブルをつなげば、自宅にいる間に充電できます。
私の場合、充電ケーブルを屋外の収納箱から出し入れする手間はあります。
それでも、ガソリンスタンドまで移動して給油するより楽です。

一方、遠出では充電計画が必要になります。
宿泊先に普通充電設備がなければ、到着前後に急速充電しなければなりません。
長距離走行後はバッテリー温度が上がり、急速充電の出力が思うように上がらないこともあります。
日常生活では自宅充電が便利ですが、旅行時の充電はEVのデメリットの一つです。
これからEVを購入し、自宅充電設備を設置する場合は、電気料金だけでなく、工事内容や設置場所、追加費用も確認しておくことが大切です。
まとめ|月1,000kmなら自宅充電のほうが安かった
私の日産リーフe+は、月に約1,000km走行しています。
平均電費約7km/kWh、関西電力「はぴeタイムR」で21時から翌7時まで充電する条件では、自宅充電料金は月約3,300〜3,500円が目安です。
ガソリン車で同じ距離を走った場合は、実燃費とガソリン価格によって約7,500〜13,200円かかります。
私の条件では、自宅充電のEVが月約4,000〜1万円安くなる計算です。
ただし、自宅充電料金は次の条件で変わります。
- 月間走行距離
- 車の平均電費
- 電力会社と料金プラン
- 充電する時間帯
- 充電ロス
- 再エネ賦課金
- 燃料費調整額
- 急速充電の利用頻度
EVだから無条件に安くなるわけではありません。
それでも、自宅に充電設備があり、夜間を中心に充電できる人なら、ガソリン車よりエネルギー代を抑えやすいと、約5年間乗って実感しています。


